モノの大量購入・廃棄は、サーキュラーエコノミーの目的の反対になります。モノが循環せず、直線的に流れる従来の経済・社会はリニアエコノミーと呼ばれています。
2015年にEUが「サーキュラーエコノミーパッケージ」というサーキュラーエコノミーを実現するための具体的な政策を打ち出したことで、世界に広まっていきました。
実は身近にサーキュラーエコノミーの取組が行われています。例えば本は、次のような様々な方法で、使用後も再び販売・消費され続ける循環の形ができています。
この本興味あるけど、買うほどではないかな…
→ 図書館で借りて、シェアリング
まだきれいだけど、もう読まない…
→ 古本屋や図書館の買取・引取サービスを利用し、リユース
汚れがあって買取は難しそう…
→ 雑誌ごみとして廃棄し、紙原料へリサイクル
本の製品状態や、利用者がどう使いたいか(利用頻度・求める品質など)によって、様々な循環のルートがあります。その結果、使用済の本が焼却処分され、循環から外れることをなるべく避けるような仕組みができています。
本のサーキュラーエコノミー図
まとめ
サーキュラーエコノミーという資源を循環させる仕組みは、昔からある「ものを大切に使う」考えと共通しており、本の使われ方は、まさにサーキュラーエコノミーであると言えます。
RECIPE×SDGs
サーキュラーエコノミーでつながる効果
製品の流れは、様々な業界の企業や人々が関わります。サーキュラーエコノミーは今まで見えなかった人や企業との「つながり」を形にする、また新しい分野との「つながり」を生み出す仕組みではないでしょうか。
教科書を代々使い続けるデンマーク
デンマークでは、学生が教科書を購入する必要はありません。毎年、教科書一式が学校から貸し出され、授業で使います。学年を終えるときにまた学校に返し、次年度進級してきた学生へと渡ります。
電子書籍で製品のサービス化
最近は電子書籍が普及してきています。本そのものではなく、本の情報を売るという形に変わることで、印刷・製本・運搬のCO₂排出量の削減やコストの削減、本屋に行く移動時間を別のことに有効利用できるなどの様々な良い点があります。
自由コメント
①レシピを読んであなたが思ったことや気になることをぜひ教えてください。
②本がサーキュラーエコノミーの仕組みで循環することによって、他にどのような効果があるでしょうか。