値上げが発表された商品がある一方で、時期によって安売りされる商品があるなど、モノの値段は様々な要因によって変化します。モノの値段は一体どうやって決まっていくのでしょうか。
第1問 モノの値段が継続的に上がることを経済用語では何というでしょうか
正解
不正解
正解はインフレーション

継続的にモノの値段が上がることをインフレーションと言います。逆にモノの値段が継続的に下がることをデフレーションと言います。

第2問 日本では、価格の変動が少ないのは次のうちどれでしょうか。
正解
不正解
正解は水道

農作物や貴金属資源は悪天候や輸出国の情勢によって、価格が変動することがよくあります。一方、日本では上下水道などの公共料金は生活への影響が大きいため、国や自治体が管理運営し、一定の料金に保っています。

全体的な商品やサービスの価格を「物価」と呼びます。例えば、物価上昇とは商品やサービスの価格が高くなる傾向をいいます。価格は需要と供給のバランスによって変動していきます。

需要と供給とは?

需要と供給は次のような意味で使われます。

  • 需要量:商品やサービスを買おうとする量
  • 供給量:商品やサービスを売ろうする量

需要と供給の関係を、商品の価格の変動を通じてみてみましょう。

例)待ちに待った大人気のゲームゲーム機が新発売された!

下の図は、価格に対する需要と供給の変化を表したものです。

ちょうど需要・供給それぞれの曲線が交わる価格を均衡価格と言い、需要と供給のバランスが取れた適正な価格だと言われています。

価格の決定に関わる費用

商品やサービスの価格は需要と供給によって調整されていきますが、商品やサービスを提供する当初は次のような費用を考慮して価格を決定しています。

  • 材料費
    製品の生産に必要な資源や原材料、部品などにかかる費用
  • 労務費
    給料や各種手当、保険料など会社が従業員へ支払う費用
  • 製造経費
    製造で使う機械や水道・電気、輸送など製品の制作にかかる費用

まとめ

需要と供給のバランスが取れた価格を均衡価格といい、均衡価格は環境の変化によっても変動します。
身近なモノの値段が変わった時、何が影響したのかを調べると、背景にある環境問題がわかる時があります。

RECIPE×SDGs
モノの値段に影響を及ぼす問題

原材料費、人件費、輸送費はどのような要因で変動するでしょうか。少子高齢化社会、燃料費の高騰、資源の枯渇など、様々な要因がモノの値段に影響します。

例えば、現在の卵の値上がり+供給量の減少の要因としては、世界的なインフレ(モノの値段が上がり続ける状態)や燃料費の高騰のほか、ウクライナ情勢の影響等でニワトリのエサの値段が上がったこと、鳥インフルエンザの流行なども背景にあります。

海外の輸入に頼るリスク
日本は資源・原材料の多くを海外から輸入しています。また、人件費の安い海外に工場を移転する企業もあります。日本の物価はその分、海外の政治や経済状況の影響を受けやすくなっています。

気候変動によって需給バランスが崩れる
天候不順により農作物の収穫量が少ない、気象災害や干ばつで水力発電が停止し生産がストップするなど、気候変動によって需給バランスが崩れ、物価が上昇することもあります。